一気通貫生産方式とは何か
一気通貫生産方式とは多品種少量生産や在庫の削減、超短納期生産など現代の製造業が抱える問題点を解決するために生まれた新しい生産方式で、生産の仕組み改善(モノの流れと情報の流れを革新する)を通じて低コスト体質を作り上げて行く生産革新手法です。
一気通貫生産では圧倒的なリードタイム短縮を実現することにより、見込みではなく確定受注で生産することを可能にするため、混乱のない安定した生産を行うことができます。
その結果、生産性の向上や在庫削減などを実現すると共に、工場としてのコスト水準を引き下げ低コスト体質を実現することが可能になるのです。
いわゆる多品種少量生産企業や短納期を要求されている企業、急な減産で生産ラインが混乱している企業、製品ライフサイクルが短い企業などには最適な生産方式と言うことが出来ます。
※アステックコンサルティング/一気通貫生産方式は株式会社アステックコンサルティングの登録商標です。
- 開発経緯
- ・・・ 製造業の収益改善を進める中で生まれた生産方式で、製造コストの低減を目指す。
- 実現方法
- ・・・ 全社最適化を目指して進める。複数部門の協力を得て改善を進める。
- 管理方法
- ・・・ 生産管理は緻密な計画を作成し、製造はその計画に沿って作れる実力を養成する。
- 工程連結
- ・・・ 時間レベルの詳細な生産計画によって、計画面から工程連結を進めていく
- 仕掛在庫
- ・・・ 工程間に仕掛り置き場(ストア)は設定しない。一気に流し切るのが基本である。
一気通貫生産方式の特徴
一気通貫生産方式は、信頼度の高い生産計画を基準にして初工程から最終工程まで一気に停滞することなく物を流して完成させる生産方式で、各工程の通過時間は詳細な生産計画で規制していく形を取ります。
つまり従来の改善活動にはない「情報の流れ」を中心とした生産管理系の仕組みを抜本的に改善していくことによって、生産計画変更のない安定生産を実現するとともに製造コスト水準自体を引き下げて収益改善を実現していく生産方式なのです。
また時間レベルの詳細な生産計画を作って管理するので、受注時に出荷日を決定する事が可能になりますし、工程の進捗を細かく管理できるため作業のムダや工程の流れの問題点を明確にすることが出来るのです。
この一気通貫生産方式実現のためには生産安定性の向上及び生産管理部門の機能強化が重要なキーポイントとなります。
- 一気通貫生産においては物の流れと同様に情報の流れも強力にコントロールする
- 生産計画を初めとした生産情報の出し方によって生産性は大きく変わる
- 情報の流れが止まると生産の流れ(モノの流れ)も止まることを理解する
- 現代ではIT等を道具として活用することも必要(カンバンからの脱却)
従来より行われてきた改善活動はそのほとんどが現場改善であり、職場単位やライン単位での効果は出るものの、工場全体としての成果、具体的な製造原価低減にはなかなか繋がらない場合が多かったのです。
一方、一気通貫生産では部分的な改善ではなく生産の仕組み自体を変えていくため、確実な成果を得ることが可能となります。
特に生産リードタイムの短縮を通じた製造コスト低減、工場としてのコスト水準の引き下げが一気通貫生産の最大のメリットと言えるでしょう。
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